納棺から納骨までにやっておくこと

9.死亡ケース別の対応

病院や自宅での自然死以外の場合、あるいは本人が臓器提供を望んでいた場合などは、それぞれに対応が変わってきます。

国内の遠隔地で死亡した場合

旅先や出張先などで死亡した場合は、現地で荼毘(だび)に付すか、遺体を現地より搬送するかのどちらかになります。

最近は遺体の傷みなどを考慮し、現地で火葬して遺骨を持ち帰ることが多くなっています。

遺体を搬送する場合は、ドライアイスなどによる処置が必要となるので、現地の葬儀社に相談するとよいでしょう。

海外で死亡した場合

国によって遺体の処置のしかたなどが違うので、まず現地の大使館や領事館に、どのような処置をすべきか相談します。

  • 遺体のまま搬送する場合

    • 遺体は飛行機によって、荷物扱いで輸送します。ただし、棺に遺品を入れることはできません。次の書類が必要となります。
      • 現地の医師による死亡診断書
      • 日本大使館または領事館発行の埋葬許可証
      • 現地の葬儀社による防腐処理証明書
    • 帰国後、日本の役所で死亡届の提出など諸手続きをとります。
  • 遺骨を持ち帰る場合

    • 現地での火葬にあたっては、下記の書類が必要です。
      • 現地の医師による死亡診断書
      • 現地の役所が交付する火葬許可証
    • 死亡診断書をもらった現地の役所に死亡届を提出、火葬許可証をもらい火葬し、遺骨と死亡証明書、火葬許可証を持ち帰り日本の役所で手続きをします。

遺体を解剖する場合

検死によっても死因がはっきりしない場合は、警察によって行政解剖が行われます。

また、犯罪に関係していると思われる場合には、警察による司法解剖が行われます。解剖後、遺体は縫合して納棺された状態で引き渡されます。

どちらの場合も、遺体はたいてい解剖当日に戻されますが、数日を要することもあります。

さらに、病院側からの申し出によって、医学の研究のために病理解剖が行われる場合もあります。解剖をするしないの判断は、遺族の意志によって決められます。

臓器提供する場合

心臓停止あるいは脳死状態になったのちに、臓器を移植のために提供することを臓器提供といいます。脳死での臓器提供は、本人が生前に意思表示をしていて、かつ、家族の同意が得られた場合に行われます。心停止後の承諾のみでできます。家族はできるかぎり本人の意志を尊重し、蘇生が不可能と診断された段階で主治医に申し出ます。

なお、意思表示には下記の方法があります。

  • 臓器提供意思表示カードの携帯

    • 故人が提供を希望する臓器を明記したカードを携帯していた場合、主治医に申し出るか、日本臓器移植ネットワークに連絡します。
  • アイバンクなどへの登録

    • アイバンクの場合は、日本眼球銀行協会に家族が連絡します。遺体は臓器摘出後、数時間ほどで遺族に戻されます。

献体する場合

医学研究のために遺体を提供することを献体といいます。献体には生前の本人の登録と遺族の同意が必要です。

死後、遺体を献体する場合、遺族は故人が献体登録した大学に連絡をしてください。大学名や連絡先は、献体登録した人が所持している献体登録証に記載されています。

そして、葬儀後にこれらの関係機関に遺体を引き渡します。遺体は遺骨で戻ることになり、戻るまでに1〜3年かかります。

その他の場合

  • 伝染病による死亡の場合

    • 法定伝染病で死亡した場合は、感染を防ぐため、遺体をすぐに引き取れないことがあります。その場合、病院の霊安室で通夜をしたのち、翌日すぐに火葬、遺骨を持ち帰って葬儀をすることが多くなっています。法定伝染病には、コレラ、赤痢、腸チフス、パラチフス、しょう紅熱、ペスト、日本脳炎などの病気があげられます。
  • 死産、生後まもなくの死亡

    • 妊娠4ヶ月以上で死産あるいは人工中絶した場合は、死産証書を医師からもらい、死産届を役所に出します。
    • 生後すぐに亡くなった場合は、出生届、死亡届の順で届けを出します。
  • 行方不明の場合

    • 遺体が発見されない場合は、捜索届けを出して3年の経過を待たなければ、死亡と認められません。
    • ただし、法的に死亡届は提出できませんが、葬儀は行ってもかまいません。

 

PAGETOP
Copyright © 終活の準備チェックリスト All Rights Reserved.